コミュニケーションに役立つ
絵本づくりが私たちの誇り
大村製本株式会社
- 代表取締役社長
- 齋藤和明さん
大村製本のオフィスに一歩足を踏み入れると、壁一面の絵本。まだ小さかった子どもたちと一緒に読んだことを思い出し懐かしさでいっぱいになる。大村製本株式会社代表取締役社長の齋藤和明さんは、ITで埋め尽くされた私たちの日常にあっても「紙の可能性を探りながら、子どもたちの未来に一冊の本を届けたい」と話す。読む人が何も考えずに絵本の世界に没頭できるような製本を心がけているという。誰かと誰かを繋いだり、理解を深め合ったり……。そのコミュニケーションづくりに一役買っている絵本を作っていることが何よりの誇りと顔をほころばせる。
お客様からの相談は本当にさまざまです。例えば「前に作った本の製本をするところがなくなってしまった」「見たことないこんな本を作りたい」と出版社などからの相談もあれば、個人のお客さまから「大切にしていた本が壊れてしまったのでなんとか直したい」など、1冊だけを直したり、子どもが「会社見学したい」と来たり……。当社は「相談できる製本屋」ですから、どんな相談でもお断りすることはありません。
板橋区の印刷関連業の製造出荷額は全国トップクラスを誇ります。当社は、印刷物を折って貼ってくるんで本に仕上げる製本業です。しかし、実はその前に紙を切断したり、加工したり、印刷したり、保管したり、絵本に関連する工程をこなすさまざまな会社がここ板橋区に集まっているからです。近隣で切磋琢磨しながら一貫して仕事ができることは励みにもなりますし、大きなメリットだと捉えています。
製本はすごい本を作った時に注目されがちですが、読者がその物語に没頭できるような、当たり前の製本を当たり前にする、製本における空気のような存在になることが製本屋として目指すべきところだと思っています。確かにやったことない仕事をやることはかなりリスキーだし難しい。でも挑戦して出来上がったときの喜びはとても大きいので、これからも挑戦し続けていきたいと思います。
大村製本株式会社
〒174-0063
東京都板橋区前野町3-43-7
公式WEBサイト:
https://www.omuraseihon.com/